雲崗(大同)、莫高窟(敦煌)と並ぶ中国三大石窟の一つで、2000年に世界遺産の登録を受ける。北魏孝文帝の洛陽遷都前後より開鑿が始まり、東西両山の壁面には北魏、東魏、西魏、北斉、北周、隋、唐、五代、宋の諸王朝に渡る二千余の石龕と十万余の造像が現存している。龍門は古来伊闕と称され、洛陽を守る南の関所が置かれていた。
西山の奉先寺、潜渓寺、賓陽三洞、古陽洞、蓮華洞、万仏洞、薬方洞、東山の香山寺は特に有名である。
潜渓寺は龍門北端にあり、初唐を代表する石窟。唐太宗 貞観十五年(641)の記銘を持つが、高宗の時代(649~683)に開鑿されたといわれている。中央に阿弥陀立像を、左右に二弟子、二菩薩、二天王を配す。
賓陽三洞では、北魏宣武帝が父母孝文帝と文昭皇太后の功徳を称えて建立した賓陽中洞が特に有名である。本尊の釈迦牟尼坐像は、高さ8.40m、北魏中期彫刻の傑作であり、その容貌は飛鳥寺の本尊を彷彿させる。
万仏洞の壁面には一万五千体の小仏が彫刻されている。唐永隆元年(680)の記銘がある。2005年アメリカ人華僑が所有していた石仏、石頭十数件(古陽洞、火頂洞から流出したもの)が国家文物局により買い戻された。
蓮華洞は北魏孝昌三年(527)頃開鑿され、洞頂の大蓮華彫刻が圧巻である。
奉先寺は、唐高宗咸亨三年(672)に開鑿が始まり、上元二年(675)に完成。龍門石窟造像芸術の傑作。本尊の盧舎那仏は、龍門石窟の象徴。高さ17.14m、頭部4m、耳1.9m。両側には菩薩、天王、力士が配される。
薬方洞は奉先寺の南に開鑿され、北斉時代の140余種の処方箋が刻まれている。中国の医学研究においても、注目されている。
古陽洞は、書道家必見の石窟。北魏から北斉にかけて開鑿された龍門中最も早期の石窟で、魏体書法として著名な『龍門二十品』中十九品がここにある。見学は別料金。
伊河を挟んだ東山にも石窟がある。西山ほど年代も古くなく、数も多くないが、看経寺、擂鼓台、万仏溝などは彫刻芸術がすぐれている。看経寺は則天武后が高宗のために造ったものである。洞頂には飛天が、紙面の壁には二十九の羅漢像が彫刻され、唐代羅漢像の中でも傑作とされている。
香山寺は龍門東山にあり、西山を正面に望む。北魏煕平元年(516)に創建された。唐の詩人白居易(白楽天)縁の寺としても有名である。

香山寺夜景
また、近くに白園(白居易墓)や、蒋介石の別荘もある。
開館 8:00-22:00
入場料 80元
交通 53、60、81路で終点「龍門石窟」下車
夜間参観できる期間中、市内への最終バスは23:30発